「庭に播く種の種類は、あなたの責任です。庭師となったあなたは、自分自身の習慣的な考え方によって一日中潜在意識の土壌に種を播いているのです。」とマーフィー博士は言う。
私は「平和・幸福・繁栄・善意・正しい行為と言う考え方の種子を播いて行きます。」と返答する。
つまり、人間の思考は作用と反作用と言う自然界の普遍的な原理に基づいて叶えられます。考え方は意識の作用であり反作用は潜在意識の応答になります。
ここには原因⇒結果の因果の法則も作用しますので、そもそも考えてもいないことが降ってくるような事はありません。
良い事であれ、悪い事であれ、あなたが習慣的に考えているものが現象化するだけです。
だから、原因は全て自分自身にあると認識するべきでしょう。
あなたの潜在意識は土壌のようなもので、一旦播かれた限りはどのような種子も何でも成長してきます。それが「不安」や「不平」や「憎悪」であれ、潜在意識には識別は出来ません。
入力されたものは、必ず出力されます。
つまり、あなたの考え方はあらゆることの「原因」を成しています。
またあらゆる「結果」はその原因が導いた当然の帰結なのです。
マーフィー博士:毎日習慣的に考えている事が次々と現象化してきているに過ぎない。つまり自分の思考が現実を作っているのだ。
著者自身:良く「思考は現実化する」とは聞きますが、なぜ現実はこうも思考とは逆な現実をもたらすのでしょうか?
種を播いても、咲く花は別物です。不安や不満が蔓延しています。
マーフィー博士:当たり前じゃないか?種を播いただけじゃ、花は咲かないだろう。自然界の原理はどうなっているのだ。
種を播き、水をやり、雑草を取り除き害虫を駆除して、やっと花が咲くのだろう。潜在意識の土壌もそうなっているのだよ。
著者自身:水とは何に当たるでしょうか?雑草は?害虫は?
マーフィー博士:水=毎日の瞑想。イメージトレーニングを繰り返すことだな。雑草は、雑念でありイメージを阻害する不安感情や不安を増幅させる不要な情報や助言等だね。害虫=家族や親友たちが「できるわけない」とその実現を本気で止めさせることだよ。ドリームキラー(夢殺し屋)は極めて身近にいるはずだ。
著者自身:種を播いただけではまず叶わないのですね。それはそれを阻害する要因が次々と登場してくるからだと言うことでしょうか?思い当たる節はたくさんあります。
マーフィー博士:そうだろう。雑草や害虫が無ければ、どんどんこの世の中は成功者だらけになっているはずだ。そうならないのは「現実原則」が働くからだ。現実原則とは現在の状況を無意識レベルで維持する習慣的な思考を言う。現状維持が現実的だと思い込んでいるからだろう。
著者自身:そうなのです。夢や希望は、非現実的だと批判の的にさらされます。夢を追いかけるよりは現実的に今の事をやれというのが大半の思考です。
マーフィー博士:多くの人々は、まだ実現できていないことには疑いを抱くようになる。可能性を信じていないのだ。創造性を信じきれないのだ。だから、無駄な事をするなと忠告してくる。しかもそれは身近な存在であり、かつ親身で愛情に満ちた忠告でもある。そこが厄介なところだな。
著者自身:特に配偶者の反対は強硬ですよね。定期的な給料を手にしている配偶者は、下手に独立でもされて起業する等と口にすると、連綿と反対して無数の失敗事例を引き合いにしてくる。それを強行するような事はまずできない。
自己保存の本能がはたらいてしまう。最後は説得に諦めてしまうことが多い。
マーフィー博士:世間では96%の人々がそうやって自分の潜在意識を活用しなくなる。現状維持パラダイムの虜になる。それが幸福だと信じ込まされる。だから「小市民的な利己的生活の中にわずかの小幸福を得る」ことになる。
本来性は別のところにあるのにね。
著者自身:もったいないですよね。よくよく考えて行かないと。
例えば企業の60歳定年。
- 60%以上が雇用延長して65歳まで低賃金でも現状維持を望む。
結局は65歳で無職になるのにね。
- 20%近くが趣味の世界に逃げ込む。ゴルフだの、麻雀だの、賭け事だの、骨董だの、でも5年もすると飽きて来る。
65歳でまた働きたくなってくる。
- 15%くらいが第2の仕事人生に転職して乗り出す。でも希望する仕事にはほとんど就けていない。補助的な仕事しかない。
- 残りの5%くらいが勇気を出して起業するが、その起業した人々のおよそ 80%以上が5年以内に廃業しているそうだ。
- つまり、65歳には大半の人々が職を探している状態になっている。
そして年金が支給されて、就職を諦めて老後を過ごすことになる。
もし60歳定年後の5年間を着々と土壌に種を播き、水をやり、雑草を取り、害虫を駆除していれば、潜在意識に播いた種が65歳ころには花開いていることだろう。しかし自分自身の本来成すべきことに取る組む人はなんて少ない事だろうか?手っ取り早く生活費を稼ぐ道に進むばかりだ。