「心の基礎原理は、科学の原理とよく似ています。あなたの潜在意識に刻み込まれたものは、何であれ、状態として、体験として、出来事として、空間に形をとって表現されるのです。」とマーフィー博士は言う。
「潜在意識は科学原理と同じで、例外なく信念の法則で現象化を行う。」と私は受け取った。
この世界には、万有引力の法則や熱力学の法則がある。科学の法則は、基本的には誰においても「真理」であり、人による差別や現象の違いはあり得ない。それと同じように、潜在意識もこのような科学の原理と同様な明確で例外のない法則に従っていると言う事を明言している。
40年前の私は、少しの疑いも持つことなく素直にこのマーフィー博士の説明を信じていた。実にもっともな話だと腑に落ちたからだ。
マーフィー博士:良くその法則を信じることができたなぁ。大抵の大人は法則の信憑性を疑い、科学的に立証してみろと言う。決して素直に信じることはないものだ。
著者自身:実は疑う事よりも、当時の私は「何でも信じることが優先」だったのです。日本育成会の特別奨学生になり、貧乏のどん底にいながら大学へ通うことができた事は、実に「白昼夢」のようなラッキーな出来事でした。
マーフィー博士:確かに就職して金を稼ぐのが当然の状況の中で、良くそのような選択をしたものだ。
著者自身:祖母と母が、私に「大学だけは進学せよ!」と厳命していました。
マーフィー博士:ならば就職して夜学に通うと言う選択肢は無かったのか?
著者自身:幸か不幸か、当時の私には「夜学」と言うイメージは皆無でした。もしそのイメージを持ち、信念の法則を活用したならば夜学に行くことになったでしょう。
マーフィー博士:そこがポイントだな。夜学をイメージして、それ以外の結果は出なかっただろう。自分が行きたい大学のイメージが明確だったことが幸いしたのだな。
著者自身:幸いにして私は高校時代からこの希望する大学にしばしば合唱団のリーダーとして150人の合唱団員を引き連れて訪問を重ねていたことが良かったと思います。最もイメージしやすい状況でしたからね。
マーフィー博士:なるほど大学の教室や体育館や講堂やホール、学生食堂や喫茶店まで直に触れていたし、そこでの生活体験があったと言うことだね。
著者自身:そうなのです。大学生活のキャンパスライフを完璧にイメージ出来ていました。それ以外は不可能でした。もちろん他の有名大学も受験したのですが、偏差値では確実に合格するはずなのに、何故かイメージしていた希望校しか合格しませんでした。たった1校だけ希望大学に合格しました。
マーフィー博士:それが科学の原理と同じだと言う意味だ。おまけもなければ値べりもしない。潜在意識に刻まれた通りになっていると言うことだよ。
著者自身:そうなのです。不思議と言うか、むしろ当たり前のようにそれが現象化したと言う印象だったのです。
読者の皆さんは、どう思いますか?私は実体験から認識したのは、科学の原理と同じで、誰でも同じ信念の法則が作動すると思います。世間の人々は、あまりに疑い深くその結果として成功者があまりいないではないでしょうか?実にもったいない話だと思います。